ドローンによる配送が実現するのはいつ?

ドローンは今、建設現場や災害現場、エンターテインメント等さまざまな業界で活躍しています。

その中で注目を集めているのが「物流・配送」の分野へのドローンの導入です。

今回の記事ではドローンによる配送の実現と課題について解説いたします。

どうぞ最後までご覧いただき、参考にしていただければと思います。

物流業界が抱える問題

インターネットの普及により今や買い物はネットを利用するという方が全体の約7割を超えており「近くにお店があってもネットで買い物をする」という人が非常に多い時代。

家にいながら欲しい物を選び、希望の日時に届けてくれるのだから本当に便利な世の中になりましたよね。

しかし物流業界では、配送数の増加に対して人手が足りず、働く人ひとりひとりにかかる負担が非常に大きく激務となっていて更に人材が減っていく・・・という深刻な問題を抱えています。

また、物流量が増加していることで交通渋滞が慢性的に起こり荷物を時間通りに配達することが出来ずクレームへの対応や再配達が必要となる、それにより過労や事故を起こす危険がある等、社会問題にまで発展しています。ドライバーの高齢化もこの問題に拍車をかけています。

更に日本では、2024年4月より時間外労働の上限規制のある働き方改革関連法が施行されます。

期日が迫る中、早急にこの人手不足を解決しないと国内の物流がこれまで通り正確に行われることは非常に難しい状況なのです。

ドローン配送の実証実験は既に行われている

そんな人手不足の中で注目を集めているのが「ドローンによる配送」です。

政府が2022年にはドローンを活用した荷物の配送の実現を目指したいと発表し、国をあげてドローン物流を推進しています。

実際にドローンによる物流を実現するために、まずは過疎地や離島を中心に各地で実証実験が行われており、既にいくつかの事例があります。

大手インターネットショップである楽天市場を持つ楽天は、業界の中でも一早くドローンによる配送を導入し、一部の地域に限定してドローン配送や自動配送ロボットを活用した配送サービスを提供する等積極的に実験を実施しています。

また、世界的シェアを誇るAmazonでは、2020年に航空運送業者としてドローン配送を開始する許可を取得し、徐々に実証実験を始めているもののまだ本格的な導入はされていません。

ドローン物流に対する問題が残されているためです。

ドローン配送のメリットとデメリット

ドローンによる荷物の配送が実現することで多くのメリットがあります。主なものを以下に紹介しましょう。

<ドローン配送のメリット>

・交通渋滞の緩和

・スピーディーな配送

・コスト削減

・人手不足を補える

・過疎地、被災地への配送も可能

・配達員とお客様のトラブルの防止

ドローンは上空を飛んで移動するため、渋滞の心配がなくスピーディに配送できますしドライバーも不要ですから現状の物流業界が抱える問題を解決できる素晴らしいメリットですよね。

一方でデメリットもあり、これらの問題への解決策を確立することが今一番の課題となっています。

<ドローン配送のデメリット>

・ドローンの機体の破損による墜落

・墜落した場合の人や器物への被害、荷物(商品)の破損や紛失

・ドローン本体と荷物が盗難される可能性

・荷物の重量制限

やはりドローンの飛行と配送に対し人々への安全を約束できる体制を整えないと、特に人の密集している都心部で実施することは困難でしょう。

また、ドローンの性能や操縦者の技術のレベルについても課題が残されており、基本的に目視による飛行が必要となるドローンを配送においては目視外で行う必要があること、密集地帯で配送先に正確に着陸することが出来るのかという点、更に雨や風など天候の影響を受けやすい今のドローンでは安全に使用できる日が限られ実用的ではありません。

まとめ

ドローンの配送が実現するのは2023年頃だと予想されていましたが、残念ながら現時点でまだ普及には至っていません。

しかししっかりと安全性を確保しインフラや法に関しても整備を行い、それから運用を開始することの方が大切です。

いずれにせよ、ドローンの開発やドローン配送の実現に向けた取り組みは今も全力で進められていますから、今後遠くはない未来に日本の空をドローンが駆けまわる光景を目にするはず。

そのために私たち消費者も今の物流の問題の解消のために少しでも協力する意識が大切です。

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